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「私の長男を襲った金銭詐取事件①」

2023年6月24日

発達障害を持った長男が、大人になって金銭をだまし取られることが、何回かありました。

それはやはり、人間関係構築の機会や経験が少なかったからだと思います。

この記事では人間関係構築の視点で、長男の背景を綴ります

長男の経歴

男の目

沢山の人に支えられ、恵まれた長男の幼少期

前記事にもお話ししたように、長男は1歳半の検診で発達の遅れを指摘されました。

そして小学生の時に「高機能広汎性発達障害(高機能自閉症)」と診断されました。

長男が幼少期の頃、私は離婚しましたので、子供2人を連れて実家に戻りました。

また幼少期で発達の遅れを指摘されましたので、前記事で書いた桶谷式母乳育児の助産師さんから、

障害児保育に力を入れている保育園を紹介されました。

ただこの保育園は当時は無認可で、保育料がとても高かったのです。

ですが、生まれたばかりの次男と長男はこの保育園に通うことになりました。

なぜなら、初めて会ったそこの保育園の園長が言った言葉に突き動かされたからです。

私の長男を見た保育園の園長は、ずばりと私に言いました。

園長
園長

はっきり言いますが、あなたの長男さんは障害を持っています。

しかし人の発達は6歳までに手を打てば、軽くすることができます

なぜなら人の脳は生まれてから6歳までに、急激に発達するからです。

この時期をどう過ごすかが、今後に大きく関わってきます。

この時期に、子どもにとって、最善の環境を与えるという事がとても大事です

保育園任せではいけません。家庭でも努力が必要です。

そうやって、うちには重度の障害を持った子どもたちが、

予想以上に発達した事例もあります。

大変強烈な言葉にびっくりしましたが、私はこの園長についていけば何とかなると思いました。

この園長は沢山の障害児を育ててきたので、とても自信に満ち溢れていました

ですが「保育料が高いので、親に相談させてください」と言いました。

私の母にこのことを話すと、とてもショックを受けました。

私の母
私の母

改めて、はっきりと孫が障害を持っているなんて言われると、

とてもショックだわ。。。

でもそんなに幼少期が大事なら、孫のために行った方がいいんじゃない。

私たちも色々と援助するから、その保育園に行きなさい。

という事で、息子たち二人はそこの保育園に通うことになりました。

親からの援助と、離婚した夫からの養育費、そして後から働いた私の給料で、

何とか通うことができました。

その頃、私が一人で育てるとなると、子供達にとっていい環境は与えられなかったと思います。

自分自身、精神的な余裕もないし、適切に子育できなかったと思います。

実家の両親や、保育園の人たち、沢山の人から育ててもらったので、今の長男があると思います。

なぜなら、保育園にかかわる人たちは、長男の障害についてよく理解をしてくれていたからです。

また障害児を育てたという沢山の経験もありました。

保育

ですのでこの間、私も色々な勉強の機会を与えられました

子育てに関する本を読むように、本を紹介され、本を買って読みました。

また障害児教育に携わる方の色々な講演会に、保育士さんと共に出席し話を聞きました。

ですので、長男次男とも、沢山の人の愛情に支えられ、

それなりに健やかに育っていったと思います。

また長男が障害をもっていたとしても、この幼少期は、

色々な他のお友達と楽しく遊べる時間が沢山ありました

小学生になって、ケンカや様々なトラブルがあったとしても、

先生たちのお陰で楽しくお友達と遊ぶことができたと思います。

トラブルがあったとしても、いつも先生が調整してくれました。

学校

いじめがきっかけとなり、一人を好むようになる

ですが中学生で受けたのいじめをきっかけに、長男は一人で勉強するようになりました。

この頃はどこかにつるんで遊びに行かなくても、

例えば親友1人位はいてどこかに出かける、というのが普通ではないかと思います。

長男にはそれは全くありませんでした。

ですのでこの一人で過ごした時間は、中学生から高校、大学生にまで及びます。

高校生の時にやっていた部活の中でも、

うわべだけの付き合いで、人と深くかかわることはありませんでした。

暗い男

また、同級生とたわいのない世間話をして、盛りあがるという事も一切なかったです

強いて言えば、自分を理解している大人に寄っていくという感じです。

例えば学校の先生など、安心できる人には少し心を開いていたようでした。

これは、同級生などの仲間に対しては、共感を持ちにくいという事を表しています。

これは後から調べると、発育と成熟のプロセスが順調に進んでいかなかったから

と言われています。

本当の意味で自己確立ができておらず、自信が無い状態とも言えます。

自信ない男

なぜ私が、長男は人間関係を築くのが苦手だ、言っているのかというと、

それは、同じように育てた次男の様子と比べていたからです。

本当に、同じ兄弟か?というように全く正反対の二人でした。

下記に次男のことを軽く紹介します。

次男の特徴

やんちゃな少年

次男は、特に障害などの指摘はありませんでした。

ただ小さい時から勉強が大嫌いで、遊んでばかりいました。

小学校から高校まで、友達と遊ばない日はありませんでした。

未だに字が読むのが苦手で、はっきり言って頭も悪いし、記憶力も良くありません

だからいつも成績のことは、ハラハラして見ていました。

学校の宿題も平気で忘れ、よく先生に怒られていました。

学校の勉強に限ってい言えば、断然長男の方が頭は良かったです。

ですが、次男は友達と遊ぶことに長けていました。

ケンカもするけど自分達で解決することができ、ますます仲良くなっていったようでした。

例えば次男は教科書を忘れても、友達が貸してくれるから大丈夫と思っていたようです。

長男は絶対に忘れ物をしないように準備をするのに、次男は明日の準備さえもしませんでした。

水遊び

仕事でも、自分ができなくても、人に声をかけて力を借りるのが上手いです。

人と人の中にいて、微妙なものを察知して調整することが上手いようです。

長男は全くこれができません。

微妙な空気を察知することができないのです。

ですので、次男があんなに頭が悪いのに、一応就職して自立しているので

人間関係構築の力の影響は、大きいと思いました。

基本的信頼感は乳幼児期に作られる

母と子供2人

長男は、人間関係構築の力は弱いですが、

幸いにも少しは基本的信頼感はもつことができたと思います。

なぜこのようなことをいうかと言うと、後で書きますが、

長男に金銭詐取をしたA、という青年の実態が後になってわかったからです。

このA、という青年は基本的信頼感が得られなかったのでは、と後々考えました。

男の影

基本的信頼感は、人を信じる力と自分を信じる力で自信のようなものだと言われています。

基本的信頼感を持たせるためには、赤ちゃんの時から、赤ちゃんが望むことを十分にしてあげることが必要です。

これは数十年前の欧米の乳児院である実験が行われたことで後々わかったことです。

1つのグループは赤ちゃんが望むように授乳する、もう1つのグループは夜間は赤ちゃんが望んでも授乳しない、という実験を行ったそうです。

2のグループはある期間を過ぎたら、聞き分けがよくないり、泣かなくなったそうです。

しかしそのあと2のグループを追ってみると、

2のグループの子どもはすぐに努力を放棄する子どもになっていたという事でした。

それと同時に周囲の人に対する漠然とした不信感と自分自身に対する無力感、そのような感性を持つようになったという事です。

つまり乳幼児期に母親を信じる力が弱いと、母親以外の人を信じる力も弱いし、自分自身を信じる機能も身につきにくいのです。

これは下記の本から引用しました。

これは長男と次男が保育園時代に、勧められた本になります。

「人はそれぞれの段階で発達課題があり、その一つ一つをクリアして進んでいくから、頭に入れておいて損はないよ。」と勧められた本です。

大人なった私でも、自分を客観的に見つめ直すのにとても役立っています。

「生き方の道標 エリクソンとの散歩 佐々木正美」子育て協会 発行

今はネットでは売っていないようです。

ご興味がある方は、児童精神科医の佐々木正美さんの本を読むと触れられると思います。

とにかく、人格の形成に重要と言われる乳幼児期、まずは母親の愛情を十分に満たしてあげることが、

その後の子どもたちの健やかな育ちにつながると書いてありました。

子どもがお母さんを信じることができるならば、お母さん以外の人も信じられる。

そして自分を信じられるようになるのです。

つまり自分に自信や意欲が持てるようになり、豊かな感性が育まれるのです。

母子

果たして、私が母親として長男から信じられているか?と言われると微妙です。

当時の私が長男の望むように十分にしてあげることができたか?というと

それは不十分だったと思います。

なぜなら私自身まだまだ未熟で、自分に余裕がなかったからです。

その不足した分を、周りの人たちが長男を満たしてくれた、と言っても良いでしょう。

その私の未熟さや不足分が、長男に何らかの影響を与えているとも考えられます。

成人してからの長男の人間関係

タバコ

大学時代、喫煙所で知り合った同じクラスの男の子にお金を貸していた

長男はあることをきっかけに、大学生でタバコを吸うようになりました。

ここ最近私が体に悪いからと、禁煙外来に通わせましたが、

その薬を飲むことで気持ち悪くなり、禁煙は断念しました。

大学生の時も、真面目に授業に出て、課題は一人で淡々とこなしていました。

特に友達と遊ぶこともありませんでした。

指さし批判

休暇中のアルバイトでは、怒鳴る上司がいて、

やめたいけどやめることを怖くて言えないという状況が続きました。

毎日念仏のように「やめたい、怖い、やめたい、怖い、。。。。」ずっと唱えていました。

そばで聞いていると、私も気が滅入りそうで、自治体の相談センターに駆け込みました

絶望

そんな矢先、長男は大学の喫煙所で知り合った男の子から、声をかけられるようになりました。

同じ学科の同じクラスの子でした。

同じクラスの子
同じクラスの子

君、家はどこ?

自宅から通っているんだね。。

俺、親元から出て一人暮らしなんだ。。。

なかなかアルバイトしてるけど、なかなか大変でね。。。

悪いけどお金貸してくれるかな?

長男は遊びに出歩かないので、あまりお金を使いません。

服装もおしゃれに無頓着なので、こだわらないのです。

長男は、困っているなら仕方がないという事で、数万円をその子に貸しました。

一応、返してもらえるように、手書きの借用書を作り署名等をしてもらいました。

                     借用書

私○○は△△から、○年○月○日に4万円を借りました。

これは必ず、○年○月○日までに必ず4万円をお返しします。

住所 ●●●●●●●

携帯番号●●●-●●●●-●●●●

氏名 ●● ●●

このことは親の私には内緒にしていて、

私がたまたま、長男の机の上に伏せていたのを見つけた時の物です。

私が見つけた時点で、このようなものが数枚ありました。

お金

私は本人の意志で自分のお金を貸したのだから、仕方がないと思って黙っていました。

ですが、どうもその同じクラスメイトの男の子は、お金に困ると電話をかけてきたりして、

たびたびお金を借りていたようです。

長男が大学を卒業して、引っ越してから、改めて聞いてみるとこのようなことがわかりました。

返してもらおうと電話をかけても、連絡が取れなくなったそうです。

また、学校で声かけようと思っても、その同じクラスメイトの男の子は、

アルバイトや遊びで忙しくとうとう授業に出なくなり、退学したようでした。

就職した病院での人間関係

病院

長男は高校から大学まで、色々なことがあったけど、

国家資格も取って普通に就職試験を受けて合格しました。

合格した病院に勤務することになり、そこにはちゃんとした新人研修も数か月ありました。

そこの病院では同じ新人の同期が長男を含めて4人いました。

最初の2ヶ月は大丈夫だったのですが、

それ以降はどんどん、他の同期と比べて仕事ができないことがあらわになってきました。

また、普通同期がいたら、ちょっとしたすき間に教えてもらうという事もできたかと思います。

ですが、同期にさえも声をかけることなく、世間話でさえできない状態でした

本人は一生懸命メモを取って、勉強していました。

総合病院だったため、急いで処理をしなければならない時も多々あります。

また病院なので、人の命を預かるので当然独り立ちする頃までには、

ミスなく的確にできることが要求されます

その早く的確にしなけらばならない、というプレッシャーが、

ますます長男を動けなくしてしまいました。

仕事を一生懸命しようとするのに、頭が真っ白で覚えられなくなった、と。

男の影

話を聞けば、医療従事者の人たちは、基本は優しい人が多いようです。

そんな意地悪に、いじめるような人たちはいなかったようです。

長男がなかなか覚えられなかったので、優しく声をかけた先輩たちもたくさんいたようです。

ですが、いよいよ他の同期が独り立ちの時期を迎える時、

もう長男は、仕事で動くことができなくなりました。

そしてとうとう一緒に仕事をしていた先輩から、

「こんなこともできないのか!何をやっているんだ!」と怒鳴られてしまったようでした。

本人曰く、頭を打ちのめされたようになり、何も考えられなくなった、という事でした。

この長男が就職してから様子がおかしくなる様子を、私はそばで見ながらとても苦しかったです

嫁

長男の様子がおかしくなっていくとき、

これは私一人ではもう、対処できないと思い自治体の相談機関に相談に行きました。

また、長男は精神科を受診し今に至ります。

この頃から親子で相談センターで、定期的な面談が始まりました。

支援員さんは、生活リズムのこと、お金のこと、色々な必要な情報を提供してくれました。

必要であればいろいろな支援機関を紹介してくれます。

子ども・若者総合相談センター所在地一覧

これは国の内閣府が地方公共団体に設置した相談センターのようです。

子どものこと、成人して自立するべき時に普通に働けないという事があれば

一人で抱え込まずに相談センターで相談した方がいいです

親子ともども、精神的に楽になるのでお勧めです。

対話

A、という青年に、長男は出会った

長男が就職して心と体が壊れてから、2年ほどこの相談機関に定期的に面談に通うようになりました。

気になることがあれば、私も同行することもあります。

何もない時は一人で通うことになります。

そのような矢先、面談が終わった帰り道、長男はパチンコ店の喫煙所で一服していました。

そこで出会ったのが、A、という青年でした。

その後のことは、次の記事で書きたいと思います。

煙と男

今日の私の日常

今日は晴れていたので、ルーティーンの散歩に行きました。

いつものルーティーンを済ませて、パソコンに向かうと、とても眠くなりました。

あくび、あくび、あくび、、、、ずっと続いてあくびが20回ほど出てしまいます。

今寝ると記事が書けなくてやばいことになる、と思い色々な目が覚める体操をしました。

そして30分ほどたつと、眠気がおさまり、ほっとしました。

ほっとしたのも束の間、もうこんな時間?

最近は、時間が流れるのが、非常に速いと感じています

時計

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。