またもや、発酵食品づくりに挑戦「ぬか漬け」編
最近は、日本ならではの発酵食品にフォーカスしている私ですが、
やはり「ぬか漬け」にもフォーカスせずにはいられません。
「ぬか漬け」は春、秋からがスタートしやすいとも言われていますが、
いつからでも始めることができます。
前記事から引用させていただいている、下記の書籍に、
ぬか漬けの魅力がたっぷりと書かれていたのです。
この記事ではぬか漬けについて、
私の感じたことと、下記の書籍から引用したものも含めて、綴っていきます。
決定版 カラダを守る、不調がきえる
発酵食の作り方と料理レシピ150
主婦の友社 から引用しました。
私と「ぬか漬け」
「ぬか漬け」と縁がなかった私
私はこの年になっても、恥ずかしながら、
「ぬか漬け」とはこういうものだということが、わかっていません。
「ぬか漬け」は今までに食べた記憶が、1,2回あるぐらいです。
どこで食べたかというと、
実家の家族と和食を食べに行った先で、出されていたので食べました。
味がこうだったとか、あまり記憶にありません。
ご飯と一緒に出されていたので、
「ぬか漬け」=「お漬物」ぐらいにしか認識していませんでした。
私の生まれ育った実家には「ぬか漬け」は常備されていませんでした。
厳密にいうと、私の母は、当初体にいいからと「ぬか漬け」を漬けてはいました。
しかし父が好まなかったので、食べなくなって、
いつしか「ぬか漬け」を漬けなくなったという事です。
生まれ育った家に「ぬか漬け」がなければ、私は知る由もありません。
当然、作り方も知りません。
ですが、最近この年になって体調不良になり、健康を気にするようになりました。
前記事から引用させていただいている書籍を読んでみると、
「ぬか漬け」の魅力が沢山書かれていました。喜。
手っ取り早く「ぬか漬け」を体験してみた私
「ぬか漬け」の作り方を本で調べてみました。
身近な材料でできることはわかりましたが、
欠かせない「米ぬか」を手に入れるのが面倒で、躊躇していました。
そしたら定期的にとっている生協のチラシに、下記のような商品を見つけたので購入しました。
乳酸菌で、あらかじめ発酵させているので、 野菜を入れるだけで簡単にぬか漬けが楽しめます。 「熟成 ぬか床 パック」
ビニールのジッパーにぬか床が入っていて、野菜を漬けるだけでいいそうです。
1kg で1300円程でした。
冷蔵庫にも入りそうで、便利そう!と思って買ってみました。
早速、キュウリとゆで卵を漬けました。
はじめは時間を短めにと書いてありましたが、一晩漬けてみました。

初めて「ぬか漬け」を食べた私の感想
食べてみたらかなり塩辛かったです。
もっと時間を短くするべきでした。
でももし、この塩加減が自分好みに仕上がったら、なかなかいける!!と思いました。
なぜならただの塩味だけでなく、
乳酸菌の発酵による酸味もあり、ぬかの油分も少し感じられたからです。
ただの生野菜を食べるよりも、はるかに深みがあると思いました。
私は生野菜を食べる時はいつもドレッシングやマヨネーズをかけていましたが、
それらと同等においしく食べられると思いました。
ドレッシングの味の要素の塩味、酸味、油分が「ぬか漬け」でも感じられたからです。
これなら今後油類が高騰した時も、
ドレッシング等を買わずに「ぬか漬け」で食べるのもありかな、と思いました。

「ぬか漬け」の魅力
半永久的に使えるという、優れた保存性を持つぬか床
一度ぬか床を作ってきちんと手入れをしたら、半永久的に使えます。
きちんと1日1回かき混ぜると、常温保存ができるようです。
夏場は発酵が進みすぎるので冷蔵庫に入れる方がおすすめです。
つまり冷蔵庫に入れる方が、
多少かき混ぜるのを忘れても発酵が進みすぎないので、管理が楽とのことです。
もしも今後停電になっても、常温保存がきくのなら、
数少ない野菜の保存食にかかせないものになる、というところに魅力を感じました。
個人的には、今のご時勢の「食糧危機」だとか「電力ひっ迫」などのワードが
とても気になっているのです。
今のうちにできる備えをしておこうという気持ちもあります。
ぬか床は親から子へ世代を超えて受け継がれる位、
心を込めて手入れをすれば、半永久的に使えるものです。
様々な食材を漬けて、ぬか床の菌を育てて深みを増すことができるのも魅力的です。
菌は生き物、という視点が大事なのかもしれないとも思いました。
漬けるだけで、素材がおいしくなり、「ぬか漬け」ができてしまう利便性
一度ぬか床を作ると、ほとんどの野菜やチーズゆで卵なども、
漬けるだけでおいしくなります。(生の肉や魚にも使うことができます。)
ただし注意事項もあります。
※最初は塩分が入りやすいので、時間を短くする必要があります。
※魚や肉、生卵などの生ものは別の袋につけておいて、残ったぬかは再利用しません。
※ゴボウなどの固いものは一度茹でることをお勧めします。
自分の好みの塩加減に調整できれば、漬けるだけでおいしい「ぬか漬け」ができてしまいます。
これはゆで卵を漬けたものです。(左がぬか漬けしたゆで卵、右が普通のゆで卵です。)

普通はゆで卵に塩やマヨネーズをかけて食べていますが、
ぬか漬けのゆで卵は、うまみが濃縮された感じでそのままでもおいしいです。
塩加減の調整は、つける時間で調整します。
時間の目安は、夏場なら2~3時間、それ以外は一晩ぐらいです。
材料の特性、環境次第でつける時間は変わってきます。
私のように発酵させたぬか床を買うと、ただ漬けるだけで「ぬか漬け」ができてしまいます。
実際にやってみて、「本当にこれだけ?」と思いました。
ぬか漬けによる様々な健康効果
腸内環境を改善する
ぬか漬けに含まれる植物性乳酸菌は、過酷な環境下でも生き抜く力があるそうです。
このことにより、この植物性乳酸菌は生きたまま腸に届きやすいと言われています。
このぬか漬け(この乳酸菌)を毎日とることができれば、腸内細菌は活性化してきます。
結果、善玉菌が増えて、腸内のバランスが整いやすくなります。
またぬか漬けの素材の野菜には食物繊維があるので、便通が改善されます。
この野菜の食物繊維は腸内細菌のエサになるので、ますます腸内環境が良くなるのです。
つまりぬか漬けに含まれる2つの力の恩恵を受けることができるのです。
ぬか漬けの2つの力とは、
ぬか漬けに含まれる植物性乳酸菌の力
ぬか漬けの素材の野菜の食物繊維の力
となります。

腸内環境を整えることは、免疫システム強化につながる
上記のようにぬか漬けで腸内環境を整えることができたら、
自分の免疫力を強化することにつながってきます。
なぜなら人の腸管には、7割以上の免疫細胞が集中しているからです。
例えば70歳代の人の免疫力は、20歳代の10%とも言われています。
免疫力は年齢とともに減少していくそうです。
自分の免疫システムを強化すると、以下のような健康効果があると言われています。
- 風邪をひきにくくなる。
- 花粉症などのアレルギー予防
- 便通改善
ぬか床のぬかに含まれるビタミンB群のはたらき
最近では、主食であるお米を食べる時、白米で食べる方がほとんどではないでしょうか?
わが家もお米を食べる時は、ほとんど白米を食べています。
本当は玄米を7分づき位にして、食べるのがいいと言われています。
玄米を頂いたら、我が家は精米して食べます。
ですが普段は、白米で食べています。
ですので、米ぬかに含まれる栄養素ビタミンB群が、
なかなかとりづらくなっています。
「ぬか漬け」を取ることで、ぬかに含まれるビタミンB群を取ることができます。
ビタミンB群はタンパク質の代謝を促すと言われています。
結果、美肌作りにも役立つと言われています。
このようなこともあり、私は「ぬか漬け」を試してみたくなったのです。笑
下記に参考までに、一から作る「ぬか床」作りについて記します。
実際に私が作ったわけではないので、材料費等はわかりません。申し訳ありません。
ぬか床の作り方
材料
①保存容器・・・※自分の使い勝手の良い物をお選びください。
●ジッパー付きのビニール袋(省スペースなので冷蔵庫保存に便利です。)
●プラスチックのタッパー(ホーローより安価です。)
●ホーローの保存容器(長期にぬか漬けを楽しみたい方にお勧めです。少し高価です)
※参考までに、3kgの米ぬかを使う場合、
ホーロー容器(幅22.5×奥行16×高12cm)・水取器付き・・・3,850円 のチラシを見つけました。
※1kgの米ぬかを使う場合、これよりも小さいものを選んでください。
②米ぬか・・・1kg
③塩・・・120g
④水・・・5カップ(1000cc)
⑤赤唐辛子(種を除く)・・・2,3本
⑥だし昆布・・・2~3cm
⑦煮干し・・・10尾
⑧にんにく・・・3かけ
⑨しょうが・・・1かけ
➉卵の殻・・・2個分
⑪捨て漬け用の野菜・・・人参大根など・・・適量
米ぬか以外はどれも身近なもので揃えやすいようですね。
米ぬかはホームセンターなどにもあるかと思います。
自分で玄米を精米される方は、ただで手に入りますね。
材料費と言っても、それほどかからないようですね。
作り方
ぬか床を作る
① 塩と水をなべに入れて火にかけ、塩を溶かし火を止める。冷めるまでそのまま置く。
② 米ぬかをボールに入れ①(塩水)を2~3回に分けて加え、手で混ぜる。
③ 均一になるよう手でよく混ぜ合わせる。
④ ⑤~➉のすべての材料を③(米ぬか・塩水)に加える。
にんにく、しょうがは丸ごと、卵の殻も砕かずに加えさっと混ぜ合わせる。
⑤ ④を保存容器に移して、ぬか床の完成。
捨て漬けをする
⑥ 大根・人参の端、キャベツの外葉、大根葉などに塩をまぶしてぬか床に漬け込む。
※野菜くずを漬けることで、ぬか床の乳酸菌や酵母などを増やし発酵を促す。
⑦野菜くずをぬか床の中に入れたら、表面を平らにならしておく。
⑧翌日に取り出し、この野菜は食べずに捨てる。また別の野菜を漬け込む。
取り出した野菜についたぬかは、手で落としてぬか床に戻す。
※⑥~⑧の捨て漬けを1週間繰り返す。(約7回)
本漬けをする
⑨上記の捨て漬け期間が過ぎたら本漬けができる。
好みの野菜に塩をまぶしぬか床に漬け込む。
※私が買った発酵済みのぬか床の場合、野菜を漬ける時、塩をまぶす必要はありませんでした。
➉ぬか漬けが付け上がったら、野菜のぬか手で落とし水で洗い、切って皿に盛る。
※好みの塩加減になるまで、漬け込む。
目安として夏場で2~3時間、それ以外は一晩位。
(材料と環境で漬け時間は変動します。早く漬けたいときは野菜に切り込みを入れる。)
※ぬか床から取り出したら冷蔵庫で保存し2日ぐらいで食べきる。
ぬか床の手入れの仕方
ぬか床は、できれば1日1回は必ずかき混ぜましょう。
まめな手入れを心がけることで、いい状態に発酵し、おいしいぬか漬けができます。
と本に書いてありました。
何ごとも愛情をもって手入れをすることが、大切みたいですね。

毎日のお手入れ
①ぬか床を底から返すようにかき混ぜ、空気を含ませて発酵を促す。
②かき混ぜた後のぬか床は、手で表面を押し付けるようにして平らにしておく。
③容器の側面についたぬかは、キッチンペーパーでふき取って清潔にしておく。
④蓋をして保管する。ぬか床は20~25℃位の温度の場所に置くのが理想。
夏は風通しのいい涼しい場所、冬は暖かい場所に移すと良い。
野菜から水分が出て、ぬか床が緩くなった時
●新しい米ぬかと塩を足しかき混ぜる。
※料理の後に中途半端に残った野菜(にんにく・しょうが・赤唐辛子・煮干し・昆布など)はぬか床に入れ、ぬか床を育てていく。
※赤唐辛子などの薬味には風味をつけるほか、防腐作用もあります。
または、
●キッチンペーパーなどでぬか床の水分を吸い取る。
ぬか漬けの酸味が強くなり、味が変わってきた時
●ぬか床の上下を入れ替えるようにしっかりかき混ぜる。
※かき混ぜ方が足りないと、空気を嫌う乳酸菌がどんどん増えて酸味成分を多く作り出します。
●気温が高くなる夏場は酸っぱくなりがちなので、涼しい所に移動させ、一日2回かき混ぜる。
●上記ができない場合は、冷蔵庫に保存する。
または、
●塩は乳酸菌の働きを抑えるので、塩を多めにしても良い。
ぬか床の表面にカビが生えた時
●カビが生えてもあわてなくても大丈夫です。間違えてもぬか床を処分したりしないでください。
●カビの部分は周りも含めてこそぎ取り、その分の新しい米ぬかと塩を足してよくかき混ぜる。
旅行などで家を空ける時
●野菜をすべて取り出し、ぬか床の表面を完全に覆うように塩を振り、冷蔵庫で保存する。
●帰ってきたらそのままかき混ぜれば、大丈夫です。
●1か月以上家を空けるなどの場合は、ぬか床を容器からポリ袋に移し、冷凍保存をする。
帰ってきて解凍すれば、問題なく使うことができます。
もし、「ぬか漬け」にご興味がありましたら、ぜひお試しください。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私が買ったような発酵済みのぬか床は、ネットでも売ってありました。
ご参考にしてください。
スーパーにも探せばあるかもしれません。
ぜひお試しください。