自宅療養中に容体が急変して、入院先が見つからず亡くなりましたの報道ばかりで、気が狂う。
やっと上陸できたと思っても、医療的措置が受けられないホテルでの療養。
看護師さんがいてくださって、安心だけど、夫の体は悪くなるばかり。
「もう覚悟して、後は頼むから。」と夫に言われ、私は泣きました。
夫も私も、酸素飽和度が91%だから、
きっと上陸したら入院できるはずと思っていました。
だって、今まで、具合が悪かったら病院に行って治療してもらえるでしょ?
入院が必要なら、入院させてもらえるんでしょ?
だって、今までそれが当たり前だったじゃん。
でも、今は違います。
昨年のコロナと、今年のコロナは違います。
特に8月、コロナの感染爆発。
特に人口密集地では、医療がひっ迫しています。
入院したくてもできない人、自宅療養で苦しむ人が沢山いらっしゃるのです。
回復できるか、できないかは、もう運次第と思いました。
テレビでも、野々村真さんがコロナから回復できたのは、
本当に運がつながったからと言われていました。
発症から7日目の9月3日、酸素飽和度91%の夫。
電話が鳴り、出てみると、せき込み弱々しく苦しそうな夫の声が聞こえました。
「もう、このままじゃ俺だめだと思う。自分の体は自分が良く知っている。
もう、覚悟して。生命保険、俺が死んだらいくら出るの?
もし俺が死んだら、その生命保険で何とか家族とやってくれ。後は頼んだ。」
と夫に言われました。
「そんなこと、急に言われても、私どうすればいいの?」と泣きました。
「こんなに早く、無理無理無理。私祈るから、今できることなんでもやるから。
だから何とか、頑張って。」
と言いました。
その後は、眠れず食べられず、時間があればずっと祈っていました。
時の運が味方してくれました。そのホテルは酸素ステーションが設置される予定だったのです。
発症から8日目の9月4日、夫から電話がありました。
電話が鳴るとビックとします。
もうだめ?の連絡かと思い、心臓がバクバクしました。
電話に出ると、昨日よりも少し、元気な夫の声が聞こえました。
「今、俺はアレにつながれている。だから話が少しできるんだ。」と。
「アレ、って何?」
「酸素濃縮器だよ。だからちょっと楽なんだ。」と。
夫の少しだけ元気な声が聞けて、涙が溢れました。
そこの療養先のホテルは、
9月5日の20時から、4床だけ酸素ステーションが稼働する予定だったのです。
夫はホテルの中でも一番重症で、酸素飽和度が低かったので、
特別に前倒ししてつけてもらえたのです。
本当にありがたいです。
早急に、酸素ステーションを稼働させようとされた自治体の皆様、
ありがとうございます。
反面、必要な対応が受けられず、苦しまれている方々が沢山いらっしゃることを思うと、
胸が張り裂けそうです。
私ができることは、祈ることしかできません。
でも、一人でも多くの方が救われるように引き続き祈ろうと思いました。
そして、夫が酸素濃縮器につながれたことに、わずかな光を見つけることができました。
先のことを考えると、気が狂う。
酸素濃縮器が夫につながれて、夫は命をつなぐことができました。
でも、この先どうなるのだろう。。。
酸素濃縮器につながれても、治療をされなければ、体は回復しないかもしれません。
ここまでくると、夫の生命力と運次第です。
酸素濃縮器につながれて、回復する人もいれば、更に悪くなる人もいます。
悪くなる人は更に、人工心肺装置やエクモにつながれて、生死を彷徨う。
そんな報道ばかりで、気が狂いそうです。
今は酸素濃縮器につながれているから、今は生きているけど、
この先どうなるのかは全くわかりません。
発症から8日目、9日目も酸素濃縮器をつけても酸素飽和度は91%~95%でした。
熱も解熱剤が切れると39度まで上がります。まだまだ寒気がして辛そうです。
そして、発症から9日目の9月5日の午後に電話がありました。
「もう、いよいよあかんから、入院することになった。」と。
えー、やはり夫の体は悪くなっているんだ。
私の心臓はとても大きな音で鼓動しています。
こんな大きな自分の心臓の音、聞いたことないです。
でも、入院できるということは、良くなる可能性もあるんだと
自分に言い聞かせました。
そして、
「どうかどうか、神様夫がこれ以上悪くなりませんように、お力をお貸しください。」
と言いました。
次から次へと大きな不安が私を襲います。
気が狂いそうです。
でも、気が狂っていても仕方がないので、ひたすら祈りに集中するようにしたのです。
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